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オリジSRWプロトタイプ。
前回の続き。
「万が一の侵入には手を打ってあるが、問題は彼らがGストーンの性能を知ってしまうことだ」
顎に手を沿え、大河は唸った。
ビッグオーダールームで前回の戦闘を復習プラス反省会を開いていたのだが。
水力発電所を狙ったスタースクリーム達を牽制するためにサイバトロンが出動。機動部隊もあとを追ったが、それは陽動で、彼らデストロンの目的はGGG基地発見と勇者ロボ達の源とも言えるGストーンの存在を知ること。
Gクリスタルまでの存在が知られては、元も子もない。宇宙征服のために、使われてはならないのだ。
「今、ボルフォッグから連絡が来ました。敵の基地に侵入できたとのことです」
ぼりぼりと頭を掻いてフケを飛ばしながら猿頭寺が報告した。ビッグオーダールームに紫色の勇者はいない。
「そうか。そちらはボルフォッグに任せて、我々は今後の対策を考えるべきだな」
「それについてはサイバトロンの司令官が手を打ってるそうです」
凱がくすりと笑った。
バズソーが出てきたということはサウンドウェーブに、勇者ロボ達のエネルギー源を知られてしまったということだ。
「彼らはオイルで動いていますが、体内のキューブ。『Gストーン』と呼ばれるエネルギーが断たれれば壊れてしまうでしょう」
「メガトロンはそれを狙って、氷竜達を攻撃しだしたんだな」
うぅむ、とコンボイはラチェットの報告にアイを細くする。ボルフォッグのおかげであいまいなデータしか取れなかったはずだが、それでも向こうには優秀な部下がいる。早々に手を打たなければならない。
現在、リジェをやって勇者の1人と行動中のはずだ。彼らならば上手くやってくれるだろう。きっと、この考えは「いい」はずだ。
『コンボイ司令官、デストロンガ現レマシタ』
警報が鳴り、テレトラン1がモニターにニューヨークの町を映す。ディスコクラブだ。
「ニューヨークにはトラックスとブロードキャストがいたな。彼らから連絡は?」
『アリマセン』
「何をやってるんだ、あの騒音ラジカセは」
ラチェットの毒舌に苦笑しながらも、コンボイはしばらく様子を見ることにした。連絡がつかないわけではないのだ、応答しない。けれども、回りの音から無事だと分かる。
微弱な、洗脳パルスが聴こえてきた。
ニューヨークのディスコクラブは殺伐としていた。
貼り付けにされたトラックス。音響設備の部屋ではサウンドウェーブが因縁の相手と対峙している。
赤いボディのサイバトロン戦士。ブロードキャストだ。
「この時をどんなに待ちかねていたか。この、サウンドシステムの面汚しめ!」
「口ダケノイカレサウンドガ…ッ!」
「いくぜっ!」
灰色の足を持ち上げ、そこにあるスピーカーから音が奏でられる。それにより吹き飛ばされ、壁に叩きつけられるサウンドウェーブ。
すぐに立ち上がり、胸から超音波を繰り出しブロードキャストを攻撃する。
サウンドシステム同士の戦いが始まった。
デストロン基地に侵入したリジェとボルフォッグは、メインモニタールームでメガトロンが席を外したのを見計らい、行動に移った。
リジェはある程度モニターを操作して、画面に勇者ロボ達のスキャン画像を映し出す。ボルフォッグが指先からマニュピレーターを取り出し、ロックを外して消去していく。
流れるような作業のあと、何事もなかったかのように元の画面に戻し、戻ってきたメガトロンの隙を縫って退出する。
がごんっ、と海底基地の出入り口が海水から上がり、スタースクリームとやや遅れてサウンドウェーブが入ってくる。2体に気づかれないよう外に出ると、白い機体が足元へと止まった。
すぐさま飛び降りたことを伝えると、バーナーを吹かして機体は旋回して、来た道を戻っていく。
航空参謀と情報参謀の報告を聞いたメガトロンはパネルを操作し、がしんっと拳で操作盤を叩いた。
『ばっーちり消去しときましたよ!』
ビッグオーダールームの画面いっぱいに映った、ブロードキャスト。ハイテンションなノリはマイクそっくりだ。
「OH! ブロードキャスト、すごいもんね! マイクもLisson,見習いたいよ~!!」
『いつでもOK! またセッションしようぜぇぃ♪』
ごっきげーん、と身体を動かしラジカセへと変形する赤いサイバトロン戦士。本当に向こうには個性豊かなロボット達がいるものだ。凱はくすりと笑った。
『Mr.大河。これでおそらくはGストーンについて知ることはできないと思われる』
「ああ、リジェ君だったかね。彼には助かったと伝えてくれ」
『こちらも助かった。ボルフォッグ、礼を言う』
ギシュ、と頷きコンボイは水色のアイを紫のロボットに向けた。一瞬だけ、ボルフォッグの口が緩む。
『イェーイ!』
『では我々はこれで…。ブロードキャスト! 音量を考えろとあれほど』
プツリと黒い画面になったモニターに猿頭寺が「通信、切れました」と報告する。
姿を消せるサイバトロン戦士のリジェと、諜報部のボルフォッグ。彼らの活躍により、デストロン基地にある勇者ロボのデータは完全に消去された。そして、偶然とは言えニューヨークに現れたスタースクリームと、サウンドウェーブ。
サウンドウェーブの体内にはカセットロンがいる。彼を攻撃すれば、バズソーに記録されたデータも消えるはず。カセットデッキからカセットテープの内容を消去するように。
その役目はサイバトロンのサウンドシステム、サウンドウェーブと同じカセットデッキに変形し、通信員を務めるブロードキャストだ。
何はともあれ、Gストーンの秘密については護られた。
出演作品『勇者王ガオガイガー』大河幸太郎、猿頭寺、ボルフォッグ、マイク・サウンダース13世(コスモ)
『戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー』コンボイ、リジェ、メガトロン、サウンドウェーブ、スタースクリーム、バズソー、ラチェット、トラックス、ブロードキャスト、スカイファイアー
原話『ブロードキャスト・ブルース』より一部抜粋
スタスク喋ってないww 猿頭寺チーフの名前、いつも忘れるんだよなぁ…まあいっか←
あ、アメリカならマイクいた方が良かったんじゃ…いやいや。ねぇ?(何)
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スパリン大好きで初代も好き。ブロードキャスト(Blaster)/ブロードブラスト関係は俺の嫁!! ←
最近はTOS熱。061,614派。